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裁判で検察側が立証の柱としたのは、痴漢被害を訴えた須磨署の女性巡査の周辺にいた男性警官の目撃証言。冒頭陳述でも有罪の根拠とした。男性警官は証人出廷し、「(森下さんの)手の甲が見え、右手が女性巡査の右胸に接触した」と詳述したが、森下さんから約70メートルも離れており、弁護側は「真夜中にそこまで正確に目視できない」と反論。検察側は論告で一転、この証言を証拠から外した。

 模弁護士は「検察側が証拠価値に疑問を感じたから。起訴前の検証の不十分さが露呈した」とみる。

 検察側は「女性巡査の証言だけで立証可能」と考えたが、その証言の信用性は判決で否定された。「前方5メートル前から手を上げて向かってきたが、すくんで反応できなかった」との証言は、「警察官が防御できないのは不自然」「現行犯逮捕で引き返せない状況になり、一部事実を曲げていると疑うことも可能」とまで指摘された。

 現場周辺では痴漢被害が続出しており、女性巡査は警戒捜査中だった。森下さんの逮捕後、連続犯は逮捕されたという。模弁護士は「警察は引くに引けなくなった。きちんと裏付けすればよかった」と強調した。

 森下さんは当時、一週間後に結婚式を控えていた。披露宴準備のため帰宅を急いでいたが電車で寝過ごし、タクシーを探していて女性巡査とぶつかったという。逮捕で式はキャンセルとなり、厳しい取り調べも受けたが、判決確定に「ホッとしている。早くレースに復帰したい」と話し、国に損害賠償を求める訴訟を起こさないことを明らかにした。

 一方、地検は29日までに控訴を断念することを決めていたが、理由を説明することはなく、同日夕になってようやく、小尾仁次席検事が「判決を覆すのは難しい」と述べただけだ。須磨署の瀬尾和章副署長は「裁判結果を踏まえ、慎重かつ適正な捜査に努める」としたが、森下さんの逮捕については口を閉ざす。捜査が適正に行われたかどうかが説明されない状況が続けば、市民の不信感を募らせることになりそうだ。

競艇選手の痴漢無罪確定…捜査厳しく批判 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞) (via otsune)
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Posted on Sunday, December 4 2011.
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